
[char no=4 char=”パパ”]格安SIMの人気に拍車がかかる展開となって参りました[/char]
これまでiPhoneはSIMロックがかかっていたために、ドコモから発売された端末とApple Storeで発売されているSIMフリー端末以外は格安SIMが使うことが出来ませんでした。しかし昨年(2016年)からSoftBankとAUで購入したiPhoneのSIMロック解除が開始され、たとえiPhoneであっても格安SIMを活用することで月額料金を低く抑えることが出来るようになったのです。
しかしながら、膨大な数の選択肢があることから「一体どれを選べばいいの?」とお悩みの方も多くいらっしゃいます。月額料金はもちろん安いに越したことはありませんが、だからといって通話やパケット通信が不安定になるのは避けたいものですよね。また、普段通話・通信ともにフルに使い倒しているけれど、それでも料金を安く抑えることは出来ないだろうかとお考えの方もいらっしゃることでしょう。
そこで今回は、通話とパケット通信を不自由なく使える上で、月額料金を最小限に留めるプラン。格安SIMであっても通話定額をちゃんと使えるプラン。通話・通信のいずれも余すことなく使うことが出来るプランをそれぞれご紹介します。
目次
「とにかく安く」「お得に使い倒す」あなたはどっち?
「iPhone向けの格安SIM」と一口に言っても、提供している会社やそれぞれのプランなど、選択肢は莫大な数があります。またここ最近は各社が様々なキャンペーンを展開していることも相まって、どのプランが一番自分に合っているのかますますわかりにくくなっているのが現状です。
この膨大な種類の中からあなたにベストなSIMを選ぶため、まずは普段iPhoneをどのようにつかっているかを確認することから始めましょう。
音声通話は最小限。またTwitter・FacebookなどのSNSや動画を見るときなどはポケット Wi-Fiを主に利用している方は、月額料金の安さ最優先で選ぶことがおすすめです。たとえ格安であっても、電話と通信は不便を感じることなく使うことが出来、これまで使っていたキャリアと比べても何ら不便を感じることなく使えることが魅力です。
通話もネットも毎月目一杯使う。そんな方には格安でお得に使い倒せるプランをおすすめします。何時間でも通話が出来るプランは数が限られてしまいますが、10分以内の通話まで定額料金で収まるプランであれば、大手キャリアと比べて月額料金をグッと安く抑えることが出来るのです。
【ご参考】NTT docomoでiPhoneを利用する場合の月額料金
おすすめの格安SIMをご紹介する前に、まずは大手キャリアでiPhoneを利用する場合の月額料金を確認してみましょう。
NTT docomoでは音声通話が5分以内なら無料の場合と何時間でも無料の場合に分かれており、パケット通信は2/5/20/30GBの中から選べる料金体系となっています。
5分以内の通話と月2GBのパケット通信で負担を最小限に抑える場合、月々の料金は税込みで5,940円。通話制限がなく、月20GBまでパケット通信を使える場合には9,720円で利用することが出来ます。
最安値でも6,000円近くでは、決して安い料金ではありませんね。通信速度が安定していることや@docomo.ne.jpドメインのメールアドレスが使えるなど、大手キャリアならではのメリットももちろんありますが、それでもこの料金を重荷に感じてしまう方は多いでしょう。
【NTTドコモのiPhone料金プラン(2年縛りがある場合)】
料金プラン | 通話時間 | パケット通信量 | 月額料金 |
---|---|---|---|
カケホーダイライト +データSパック |
1回の通話につき 5分以内 |
2GBまで | 5,940円(税込) |
カケホーダイ +データSパック |
何時間でもOK | 2GBまで | 7,020円(税込) |
カケホーダイライト +ウルトラデータLパック |
1回の通話につき 5分以内 |
20GBまで | 8,640円(税込) |
カケホーダイ +ウルトラデータLパック |
何時間でもOK | 20GBまで | 9,720円(税込) |
また、こちらの料金は2年契約を前提とした割引が含まれたものです。月々の料金がやや安くなる代わり、2年以内にMNPによる転出や回線の解約を行う場合には税込み10,260円の解約金が発生します。
最近になってこの解約金が発生しない料金プランも選べるようになったのですが、この場合は割引が発生しないことから月額料金が更に高くなり、毎月の負担は更に大きなものとなってしまいます。
【NTTドコモのiPhone料金プラン(2年縛りがない場合)】
料金プラン | 通話時間 | パケット通信量 | 月額料金 |
---|---|---|---|
カケホーダイライト +データSパック |
1回の通話につき 5分以内 |
2GBまで | 7,560円(税込) |
カケホーダイ +データSパック |
何時間でもOK | 2GBまで | 8,560円(税込) |
カケホーダイライト +ウルトラデータLパック |
1回の通話につき 5分以内 |
20GBまで | 10,260円(税込) |
カケホーダイ +ウルトラデータLパック |
何時間でもOK | 20GBまで | 11,340円(税込) |
楽天モバイル 月額料金をとにかく安く押さえたい方向け

安さ第一で格安SIMを選びたい方におすすめなのが楽天モバイルです。データ通信のみ/IP電話が利用可能/通話が可能 と3種類のSIMが提供されていますが、いずれも料金は廉価に抑えられており、毎月の負担を下げるための選択肢としては最適なものです。
この中で最もおすすめのプランは、通話SIMの3.1GBプラン(税込1,728円)です。最安値にこだわるのであればデータ通信専用SIMで低速通信のみ使えるベーシックプラン(税込567円)があるのですが、これはお値打ちな一方で電話が全く使えない・ネット接続が遅いなど不便な点も多く、実は乗り換えの選択肢としては不向きなプランなのです。
そのため、不便感を感じることなく使えるプランとしては通話SIMの3.1GBがベストな選択肢といえます。ほぼ同条件のドコモのプランと比べて4,212円安くなり、お得度も申し分ないものといえるでしょう。
【楽天モバイルの料金プラン】
料金プラン | 格安SIM | 050データSIM (IP電話が使えます) |
データSIM |
---|---|---|---|
ベーシックプラン | 1,350円(税込) | 696円(税込) | 567円(税込) |
3.1GBプラン | 1,728円(税込) | 1,101円(税込) | 972円(税込) |
なお、楽天モバイルは格安SIMの中でも利用者が多く、回線が混み合っている時には通信速度が低下することも多々ある点がデメリットです。これを踏まえて、いきなり大容量のプランを選択するのではなく、まずは3.1GBや5GBプランで試した後に大容量のものに切り替えるといった流れをおすすめします。またその際、プラン変更に手数料がかかるといったことは一切ありませんのでご安心ください。
なお、プラン変更には手数料がかかりませんが、楽天モバイルの契約そのものを解約する場合には、大手キャリアと同じく解約手数料が発生します。契約月から12ヶ月以内に解約する場合には税込み10,584円の手数料を支払うこととなってしまいますので、この点はご注意ください。
Y! mobile 格安SIMでも通話定額を使いたい方向け

格安SIMの弱点として、通話定額がほとんどないことが挙げられます。ドコモのカケホーダイライトのように5分間までは通話料が無料になるオプションは各社で提供されているのですが、何時間話しても通話無料になるものはいくら探してもなかなか見つかりません。
実はこの通話定額、格安SIMでは現在Y! mobileでしか提供されていません。そのためどうしても通話定額を使いたい方は、ここ一択となるのです。
しかしこのY! mobileの料金プラン、競争相手がいないからなのか、大手キャリアと比べてあまり割安に思えないことが難点です。iPhoneの場合はスマホプランS/M/Lにオプションで「スーパーだれとでも定額(税込1,080円)」を組み合わせることになるのですが、月に2GBのパケット通信が使えるスマホプランSで3,218円、6GBまで使えるプランMでは4,298円、14GBまで使えるプランLでは6,458円と設定されており、ドコモと比べて3〜5割引に料金を抑えられる点は確かに魅力的です。
【Y! mobileの料金プラン(1年目)】
料金プラン | パケット通信量 | 月額料金 |
---|---|---|
スマホプランS +スーパーだれとでも定額 |
2GB | 3,218円(税込) |
スマホプランM +スーパーだれとでも定額 |
6GB | 4,298円(税込) |
スマホプランL +スーパーだれとでも定額 |
14GB | 6,458円(税込) |
ところが、これはキャンペーン料金が適用されたものなのです。2年目になると毎月使えるパケット通信量が半分になり、月額料金が1,080円(税込)増えてしまうため、大手キャリアと比べておよそ1,000〜1,500円ほどしか安くならないのです。
【Y! mobileの料金プラン(2年目以降)】
料金プラン | パケット通信量 | 月額料金 |
---|---|---|
スマホプランS +スーパーだれとでも定額 |
1GB | 4,298円(税込) |
スマホプランM +スーパーだれとでも定額 |
3GB | 5,378円(税込) |
スマホプランL +スーパーだれとでも定額 |
7GB | 7,538円(税込) |
もちろん年換算すると12,000〜18,000円ほど安くなるため、これでも乗り換えるには十分な割引額と見なせます。しかし欲を言うと……もう少しだけ安くなって欲しいなと思ってしまうことは否めません。
加えて、Y! mobileは大手キャリアと同じく2年間の契約期間が設けられています。2年以内に解約やMNPによる転出をする場合には、税込み10,260円の解約手数料を支払う必要があります。料金や契約形態を鑑みると、Y! mobileは格安SIMというより、大手キャリアと格安SIMの間のような立ち位置を取っているように見受けられますね。
OCNモバイルONE 通話もWebもフルに使いたい方向け

さて、最後に紹介するOCN モバイル ONEはたとえ格安であっても通話・Web共にフルに使いたい方に最もおすすめのSIMです。通話定額が設定されていない代わりに、5分以内の通話が無料である格安SIMの中で頭一つ抜きん出た10分以内通話無料のオプションが設定されていることが特徴です。
5分の通話制限では、少し込み入った話や話が弾んでしまった場合に時間を超過してしまうことが多く、結果基本料金が格安であっても通話料がかさんでしまうといったことが珍しくありません。しかし10分であれば、長時間の保留などがない限り、大抵の通話がこの枠内に収まります。
ドコモの料金で例に上げた20GBの高速通信が行えるプランと並べますと、10分通話定額のオプションを加えた月額料金は6,156円(税込)です。5分まで通話無料のカケホーダイライト(8,640円)と比べて2,484円、通話無制限のカケホーダイ(9,720円)と比べて3,564円お得にiPhoneを使うことが出来ます。通信量・通話時間の制限を気にすることなく自由に使えることはもちろん、割引額の面も申し分ありませんね。
【OCN モバイル ONEの料金プラン】
プラン名 | 月額料金 |
---|---|
3GBコース+10分かけ放題オプション | 2,862円(税込) |
20GBコース+10分かけ放題オプション | 6,156円(税込) |
加えてOCNでは、解約金が発生する期間が契約初月から6ヶ月以内に解約があった場合のみと、他の格安SIMと比べて縛りのかかる期間が半分に抑えられている点も優れた特徴です。いざ使ってみて自宅や通勤中、職場近辺での通信速度が今ひとつであったり、やっぱり大手キャリアに戻りたくなった場合であっても半年待つだけですぐに他のキャリアへ変更することが出来ます。
また非常に人気の高い格安SIMであることから、OCN運営元のNTTコミュニケーションズでは、高い頻度で回線の増強工事を行っているところも、特筆すべき重要ポイントに挙げられます。ユーザーが多くなると、それに比例して通信速度は遅くなってしまうのが格安SIMとMVNOの辛いところですが、それを防ぐためにOCNでは現在急ピッチで回線を増強させています。
以前は通信速度の遅さが課題点であるという利用者の声もネット上に多くありましたが、現在では「MVNO屈指の高速回線」と絶賛する声も挙がっているほどです。この設備増強は現在月に2回のハイペースで行われており、今後ますます速度と安定性が向上していくことが期待されています。
多くの通話と通信にiPhoneを用いる一方、料金は安く抑えたい。そうお考えの方にとってOCN モバイル ONEは最適な選択肢です。
格安SIMでiPhoneを使うと機能制限はある?

さて、これまでドコモやAU、SoftBankなどの大手キャリアでiPhoneを使ってきた方の中には「格安SIMでiPhoneを使うと、一部の機能が使えなくなったりしない?」と不安に思われる方もいらっしゃるかと思います。
嬉しいことに、格安SIMであってもApple Payを含め大半の機能は問題なく使うことが出来ます。しかしただ一つだけ、iPhoneをモバイルルータのように使うテザリング機能だけは使える場合と使えない場合があります。
楽天モバイルとOCN モバイル ONEの場合、ドコモで購入したiPhoneであれば何ら問題なくテザリング機能を使用することが出来ます。しかしSoftBankとAUで購入したiPhoneの場合、SIMロックの解除を行ってからでないとテザリング機能を使うことが出来なくなってしまうのです。
【楽天モバイルとOCN モバイル ONEのテザリング対応状況】
iPhoneの購入元 | テザリング機能の使用可否 |
---|---|
NTT docomo | ◎ |
au |
△ (SIMロック解除が必要) |
SoftBank |
△ (SIMロック解除が必要) |
Apple (SIMフリーiPhone) |
◎ |
またY! mobileでは残念ながら、同社が販売しているiPhone 5S以外のテザリングは、原則として使うことが出来ません。そのため、大容量の通信が行えるプランを契約する際には、事前にこの機能制限があることを忘れないでください。
まとめ
iPhone向けの格安SIMについてご紹介して参りました。iPhone、Androidを対象に膨大な数の格安SIMが提供されていますが、大切なのは月々の料金だけでなく、自分の使い方に合った業者とプランを選択することです。
今回ご紹介した3社の他にも、例えばLINEやDMM、mineoなどから特徴的な料金プランが設定された格安SIMが多々発売されています。それらを比較・検討するときにも、まずはご自身のiPhoneの使い方を再度確認されることを強くオススメ致します。
[char no=4 char=”パパ”]皆様が最適な乗り換え先を見つけられますことを、心より願っております[/char]